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仕事の行き帰りの車内で、小田和正を聴いている。 思えば、小田和正……いや、オフコースを聴き始めたのは、小学校2年か3年か……覚えてないくらい小さい頃からだ。その頃発売された「さよなら」が流行っていて商店街にも流れていたからか、はたまた、めったにテレビ出演をしないオフコースが唯一出演した番組を偶然見ていて、それで聴いてみようと思ったのだったか、たぶんどちらかだ。
高輪は何かに入り込みだすと、どんどん深く深く入って行くタイプ。 ゆえに、オフコースにしても、その頃から特に高校〜デザイン学校時代にかけて、発売されているものはもちろん、英語版、さらに初期の頃にさかのぼり、最初の曲『群衆の中で』から順に全部聴きまくり、さらにさかのぼり、1969年11月にオフコースが出場した「第3回ヤマハ・ライト・ミュージック・コンテスト」や、その同じステージに立っていた「チューリップ」や「赤い鳥」も知るに至ったという感じ。
それはともかく、 最近のものを聴いてみると、イマ風にアレンジされているものがあったりするのだけど、たとえば「さよなら」。全体にほんのりとした印象で、ピアノの部分が減って、間奏部分もだいぶ元のものより変えられている。確かにこれがイマ風のテイストなんだろうし、元の曲を聴かずに初めてこれを聴いたのなら、「都会的でステキだな」と思うのかも知れないけど、高輪的にはやっぱり元の曲がしっくり来る。元の曲で感じられた、キラキラした透明な感受性というか、シンプルだけどグッと伝わる何かというか、そういうのがアレンジされた方では殆ど感じられない気がして。
ものを作る時ってなんでもそうなのかも知れない。 最初の印象。最初思い浮かんだもの。最初に受けた強いインプレッション。それをカタチにしたものは、唯一無二であるように思う。逆に、その最初に出来た完全な「カタチ」を、違う感性をもって作り替えて手を加えてしまえば、当然、その作品の完全性は薄れてしまう訳だ。 高輪も、音楽ではないけど、文章(取材記事)やデザイン、イラストという「ものづくり」の立場にある身。 最初の感性、最初に受けた感動や印象をそのまま大切に、的確に表現していけたらいいなと思いつつ。
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14:50, Friday, Dec 05, 2014 ¦ 固定リンク
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